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映画『シン・仮面ライダー』の感想

庵野秀明監督の映画

『シン・仮面ライダー』を観て来たので

その感想など書いておきます。

 

俺は庵野監督作品は

エヴァくらいしか見てなくて

『序』『破』『Q』も後追いで

話題になってから見た程度。

『シン・エヴァンゲリオン』も

友人に誘われて劇場で観たけど

個人的に映画館で観たいとまで

思わなかったくらいに冷めてます。

 

だから『シン・ゴジラ』も

『シン・ウルトラマン』も

『シン・仮面ライダー』も

まったく興味が無くて

スルーするつもりだったのですが、

今回また友人に誘われたので仕方なく

一緒に観に行くことにしました。

 

行く前に賛否両論あるらしいと

ネットで小耳に挟んでいたので

あまり期待していなかったのですが、

キャストに西野七瀬さんがいるので

どんな役なのか気になったし

それなりに楽しめるかなーと思った。

 

――で、

見終わった正直な感想。

……思ったほど悪くない。

いやむしろ

面白いと感じるところが多かった。

個人的には「賛」の方ですね俺は。

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【注意!】

ここからネタバレがありますので

まだ見ていない方は見ないでください。

 

 

 

けっこうグロい

まず冒頭は

ショッカー軍団に追われる

バイクアクションシーンから始まる。

そして緑川ルリ子(浜辺美波)を守るため

本郷猛(池松壮亮)が

バッタオーグ(仮面ライダー1号)になって

ショッカーの雑魚を殴り殺すシーンで

血が飛び散りまくるグロさにびびった。

 

いやたしかにR12になってたけど

なんの前情報も仕入れず見てたので

こんなグロくする必要あるのかと思ったが

監督が庵野だと思い出して納得。

 

本郷猛は緑川博士に

バッタオーグに改造されて

仮面を被ったら理性が制御できなくて

暴走してしまうらしい。

エヴァか。

 

最初の敵がクモオーグというのも

原作通りで

『シン仮面』を観る前にたまたま

初代『仮面ライダー』の

第1話を観たことがあったので

博士が殺されて泡になるところや

クモ男がルリ子を抱えて逃げるところ

ショッカーが変なフォーメーションで

仮面ライダーを囲むところなど

おっさんをニヤリとさせる演出が良かった。

 

浜辺美波さんが演じるルリ子は

「非常に用意周到なの」が口癖の

気が強い女性。

父・緑川博士と共に本郷を連れて

ショッカーを抜けようとしたところを

クモオーグに襲われて父を殺され

本郷と一緒にショッカーと戦うことになる。

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この「○○オーグ」というのが

改造された人たちで昆虫の名前が入る。

「プラーナ」というエネルギーで戦うらしい。

何の情報も仕入れてなかったので

この設定があまりよくわからなかった。

 

コウモリオーグとの戦いの時も

「ビールス」の効果がよくわからず

ルリ子が1人で戦おうとする理由や

仮面を外したら人間に戻ったり

サイクロン号に乗ってプラーナを溜めるとか

さすがに説明不足だと思う。

 

本郷とルリ子に協力を持ちかける

政府の人間として登場する

竹野内豊と斎藤工。

あまりにも裏がありそうなキャスティング。

あやしさしか感じない。

 

 

「ハチオーグ」西野七瀬

俺の本命

西野七瀬さんはいつ登場するのか?

 

サソリオーグという女性が登場し

これがなーちゃん?と思ったが違った。

仮面ライダーと戦うことも無く

政府の人間にあっさり殺されてしまう。

サソリオーグは顔を半分隠していて

その時は誰だこの人と思っていたが

エンドロールで

長澤まさみさんと知ってびっくり。

キャスト豪華すぎる。

 

そしてハチオーグ登場。

これが西野七瀬さん。

人間のときはヒロミという名前だった。

ルリ子とは友人で

「ルリルリ」と親しみをこめて呼ぶ。

ルリ子は本当はヒロミと戦いたくないが

邪魔をするなら倒さなくてはならない。

 

 

ハチオーグは刀を武器に羽を使って

ものすごい高速で移動して戦う。

アイドルも特撮も好きな友人が

乃木坂の『インフルエンサー』の

「ブンブンブン」繋がりで

西野七瀬をハチオーグに

キャスティングしたんじゃないか?と

SNSでバズりたい人みたいなことを言うので

そんなしょうもないことで

キャスティングしないよと一蹴しておいた。

 

 

女王バチみたいな感じで

取り巻きの男からプラーナをもらい

バッタオーグと互角の戦いをしたが

お互いにとどめを刺せずに引き分け。

そこにやってきた情報機関の男

斎藤工がサソリオーグの毒入り弾丸で

ハチオーグを射殺。

ずるいぞこいつ!

 

でもハチオーグはかなり印象に残ったし

Twitterでも人気キャラっぽい。

「あらら」という口癖

私も使おうかしら。

 

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わざとダサい演出

この映画、

初代『仮面ライダー』を

リスペクトしまくった

ダサい演出が多い。

昔の特撮ならではの効果音や爆発、

人形のような不自然なアクション、

時間を超越したジャンプリプレイ、

それらをわざと踏襲してやってる。

 

それとアクションシーンの

カメラの手ブレがすごい。

ラスボスのチョウオーグとの戦いで

前半圧倒的な力の差を見せられて

瀕死のライダーなのだが

後半まるで子供のじゃれあいのような

ダサい取っ組み合いシーンがあって

それが手ブレカメラで

「なにこの演出……」と

正直不思議な感覚だった。

 

バッタオーグの量産型みたいな奴が

ずらーっと立ちはだかって

暗いトンネルでバイクチェイスする場面は

暗くてなにがなんやら。

 

庵野作品つながりで

エヴァの「瞬間、心、重ねて」の

シンクロ攻撃を彷彿させる

Wライダーの攻撃もあったなぁ。

 

 

総評として

血が飛び散り

足も腕も折れる『シン・仮面ライダー』

とにかく「挑戦的」

でもそれが一部には受けが悪いんだと思う。

 

俺が思ったのは

主役の本郷猛の印象が弱かったかな。

なぜ改造人間になったのかとか

ショッカーや緑川博士との関係など

初見で設定が入ってこなかった。

 

あと本郷が「優しすぎる」

なんかいつも泣きそうな表情で

めそめそしていて

話すときも震えながら話していた。

池松さんのそういう演技なのだろうが

自分の意思を失ったロボットみたい。

本郷のセリフも少ないし

前半は完全にルリ子が主役だった。

 

そのルリ子は物語終盤で退場するのだが

泣かせるつもりなのか

急にツンからデレに変わって

なんか置いてけぼりにされたような感じで

遺言の場面でもとくに悲しくなれず……。

 

2人目のバッタオーグとして

一文字隼人(柄本佑)が登場し

最初は敵として本郷を苦しめたが

ルリ子が洗脳を解除してなぜか味方になる。

彼はカメレオンオーグを倒し

じゃあまたなと本郷に別れをつげた後、

またすぐ合流して戦う。

あらら。

正直「??」だった。

別れるシーンいる?

 

物語の最後は

チョウオーグとの戦いで

プラーナを使い果たして

本郷も消えてしまう。

残された一文字の元に

竹野内&斎藤がやってきて

本郷の代わりに

一文字がショッカーと戦うという

続編を匂わせる終わり方になっている。

 

庵野監督は

構想はまだ決まっていないが

続編を作りたい意思はあるらしい。

個人的に仮面ライダーシリーズは

ほとんど見ていないので

なんとも言えないが

この続編なら観てみたいなぁ。

 

 

 

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